食べても食べてもお腹がすく、こんな経験ありますよね?食べても満腹感が得られないのには、何か原因があるのでしょうか?それとも何か重大な病気?なぜ食べてもお腹がすくのか、その原因や病気の可能性、そして対処法をまとめました。
目次
食べてもすぐお腹がすく原因は?
食後に食べたはずなのにお腹がすく原因はいくつかあります。
原因を知れば解決できることもあるのでこれから紹介する原因に
当てはまっていないかチェックしてみてください。
水分不足ではないか?
食べてもすぐお腹がすく原因のひとつに、水分不足が考えられます。
人間は1日2リットル近い水分が必要であると言われ、体内の水分量が不足すると、身体が脱水症状を起こします。
口の中が潤っていて脱水している感じがなかったとしても、実は身体は脱水症状を起こしているという場合があります。
人間は、脱水症状に陥ると空腹感と似た感覚になって、お腹がすいていると勘違いします。
そのため、水分を欲しているだけであるのに、脳が空腹状態になっていると身体に信号を送ってしまい、食後すぐであってもお腹がすいていると感じてしまうのです。
食後すぐであるにも関わらず空腹感を感じたら、まずは水分を摂ってみてください。
睡眠不足の可能性も
また睡眠不足も、食べてもすぐお腹がすく原因になります。
睡眠不足が続くと、食欲を減退させるホルモン「レプチン」の分泌が減少します。
その上、食欲を増進させるホルモン「グレリン」の量が上昇し、空腹や食欲の情報を伝達する物質「2-アラキドノイルグリセロール」が増加するため、お腹の中はいっぱいなのに空腹であるという情報が脳に伝わってしまうのです。
これらのホルモンや物質のバランスを保つためには、充分な睡眠が必要となり、1日8時間の睡眠が最適であると言われています。
栄養不足に注意!野菜不足も
また栄養不足や酵素不足も、食べてもすぐお腹がすく原因となります。
食事をきちんと摂っていると思っていても、栄養が不足していたり、偏った食生活を送っているなど、食事量のわりには栄養が不足しているということはわりと多いようです。
身体に必要な栄養が不足していると、お腹がいっぱいでも栄養が足りていないため、脳が栄養不足であると判断し、空腹であると認識してしまうのです。
栄養の中でも特に、インシュリンを正常にする働きを持つビタミンKが不足すると、すぐに空腹感が出るようです。食欲を正常に保つためには、ビタミンKを含む野菜を摂ることを心掛けましょう。
たんぱく質不足にならないように!
もう1つは、たんぱく質の不足です。
筋肉を作るのにたんぱく質は重要な栄養素です。
良質なたんぱく質を摂取すると、人間は満腹感を得ることができます。
ビタミンKを多く含む野菜と、良質なたんぱく質の摂取を心掛けましょう。
酵素不足の対策としては、普段から、酵素ドリンクや酵素サプリで補うことをおすすめします。
糖分の摂りすぎ!
また糖分の摂りすぎも、食べてもすぐお腹がすく原因となります。
糖分の過剰な摂取は、睡眠不足の場合と同様、食欲減退ホルモンのレプチン分泌が悪くなる上、空腹感を伝えるホルモンのグレリン分泌を活発にさせてしまいます。
ケーキやお菓子だけでなく、炭酸飲料や清涼飲料水にも意外と大量の糖分が含まれていますので注意してください。
朝食は、1日の血糖値の上昇を決めると言われるほど、重要な食事です。
朝食を食べないことも、食べてもすぐお腹がすく原因となります。
朝食を抜いた場合、低血糖状態が長い時間続くことになります。
低血糖状態のまま昼食を食べると、血糖値が一気に上昇し、その後も一気に血糖値が下がるため、食べてもすぐにお腹がすくのです。
血糖値の急上昇、急降下を防ぐためにも、朝食はバランスのいいものをしっかり食べましょう。
ストレスでお腹がすきやすくなる
ストレスが溜まっていることも、食べてもすぐお腹がすく原因となります。
人間はストレスが溜まると、空腹を伝えるホルモンのグレリン分泌が活発になります。
このグレリン分泌の量は、ストレス度合いと比例しており、ストレスが多ければ多いほどグレリン分泌が多くなります。
その上、ストレスが増えると「コチゾール」というホルモンの数値も上がり、食欲増進の可能性も高くなります。ストレスをなるべく溜めないよう、気分をリラックスさせることを心掛けましょう。
食べてもお腹がすくのは血糖値が関係してる?
人間が空腹を感じるメカニズムとして、血糖値が大きく関係していると言われています。
血糖値とは、血液中のブドウ糖の量を表す値です。
ブドウ糖の量が減ると血糖値が下がり、空腹を感じることになります。
食事をすることでブドウ糖の量が増えると血糖値が上がり、満腹中枢が刺激されて満腹感を感じることになります。
早食いや大食いをすると、ブドウ糖の量が一気に増加します。
すると血糖値が急激に上昇するので、インスリンが一気に大量分泌されます。
インスリンには、血液中のブドウ糖を脂肪組織や肝臓に取り込もうとする働きがあります。このインスリンが大量分泌されると、血液中のブドウ糖の量が減って血糖値が下がり、空腹を感じることになるのです。
食後すぐであるにも関わらず血糖値が下がって空腹を感じる原因は、大食いや早食いだけではありません。
糖尿病治療のためにインスリンを過剰摂取している、内服薬を飲んでいる、アルコールの摂取量が多い、喫煙をしている、なども血糖値を下げる原因になります。
このように、空腹感と血糖値の間には、密接な関係があるのです。
お腹がすきやすくなる行為は?
自然とお腹がすくのは、エネルギーを消費しているからです。
人間は生きているだけでもエネルギーを消費しているのです。
このことを「基礎代謝」といいますが、特にエネルギーを消費すると言われる行為が、勉強をすることです。勉強をすると脳を使います。
脳はブドウ糖などをエネルギーとして働いているため、勉強をすると体内の糖分を大量に消費することになります。体内の糖分が減少すれば、身体が糖分を欲しがるため、お腹が空いたと感じるのです。
お腹がすきやすい時の対処法は?
人間が空腹を満たすために必要なことは、食べる量ではなく、実は噛む回数であると言われています。ご飯3杯を100回噛んで食べた場合と、ご飯1杯を100回噛んで食べた場合、ご飯の量に差はありますが、
どちらも100回噛んだ時点で、人は満腹を感じることができるようです。
すなわち、少ない量でもたくさん噛むことで満腹を感じることができるというわけです。
お腹がすきやすい時には、グミやスルメのような、多く噛んで食べるものを食べましょう。また、お腹が空いた時には水分を摂るのもいいです。特に炭酸水を飲むと、空腹を抑えることができます。
食べてもお腹がすくのは病気の可能性は?
食べてもお腹がすく場合、病気が潜んでいる可能性が考えられます。
人は、ストレスが溜まると空腹感を感じるのですが、ストレスが溜まりすぎた場合、
うつ病へと悪化する可能性がありますので、強いストレスを感じていないか確認しましょう。
ストレスからの空腹感であれば、リラックスする時間を取り、気分をやわらげるよう心掛けましょう。また、糖尿病の初期症状において、突然食欲が増進することがあります。
食事後は血糖が高くなることで満腹中枢が働くのですが、糖尿病の場合、この働きがうまくいかず、食欲が止まらない状態になることがあります。
さらに、甲状腺機能亢進症という病気も考えられます。
この病気の原因は、甲状腺ホルモンが異常に分泌することなのですが、全身の代謝が高まって食欲が増進し、たくさん食べているにもかかわらず体重が減少していくという病気です。
食べてもお腹がすくのは偽空腹の場合も
人間は様々な原因により、本当は空腹でないのに空腹感を感じることがあります。
お腹が空いているというのは、身体が必要と欲している、身体の反応です。
お腹が鳴ったり、身体の力が入らなかったり、また、軽い頭痛やめまいがしていたりする場合は、本来の空腹である可能性があります。
それ以外の理由から空腹を感じている場合、偽空腹の可能性が高いです。
この場合、食べても満たされることはありませんので、何が原因で偽空腹に至っているのか追究することが大切です。